未来の産業界に新しい標準
シングルペアイーサネット:IIoTのインフラ
1本のシングルペア線。多くの利点。
ハーティングは、シングルペアイーサネット(SPE)で新たな技術標準を確立しました。それはたった1本のペア線を用いてイーサネット経由で最大1 GBit/sのデータ伝送を可能にするもので、Industry 4.0とIIoTの完璧なソリューションになります。
デジタル化のトレンドは、幅広い多様な適用環境において、高可用性、アクセス時間の短縮、大量のデータの高速かつ安全な伝送など、通信・配線技術への新たな期待を高めています。同時に、デバイス、ケーブル、および結線技術はもっと強力に、小さく堅牢にならなければならず、高度なモジュラー化と互換性を提供する必要があります。
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無料のeBookでシングルペアイーサネットについて学びましょう。 内容
- SPEの基本用語と機能。
- SPEがIIoTとIndustry 4.0に最適な理由。
- SPEが産業アプリケーションにもたらす利点。
- 今後重要になる新しい産業規格。
シングルペアイーサネット:1本のペア線。多くの利点。
シングルペアイーサネット(SPE)ではたった1本のペア線を用いてイーサネット経由で10Mbit/s~1GBit/sのデータ伝送が可能なため、これによって新しい技術が新たな要件を満たす市場に進出しています。新しいSPE技術は、1本のペア線の原則に基づいています。これまで、Fast Ethernet(100MB)には2本のペア線が、ギガビットイーサネットには4本のペアが必要でした。
同時にシングルペアイーサネットでは、Power over Data Line (PoDL)経由で端末装置への電力供給が可能です。最大伝送距離も1000メートルあることから、特にプロセスオートメーションでの使用に関心が集まっています。
自動車業界で先駆的に採用
シングルペアイーサネット技術SPEは、すでにCANや他のバスシステムに代わって、新世代の自動車で実装されつつあります。制御、通信および安全機能は、将来イーサネットで一律稼働するようになります。これは、車のネットワーク化、ひいては全自動運転の基本要件です。
Industry 4.0の推進力となるシングルペアイーサネット
シングルペアイーサネットの利点とは?
- 伝送速度 10Mbit/s~1GBit/s
- 配線の簡易化による省スペースと軽量化
- 産業ネットワークの設置、メンテナンス、運用の時間を節約
- Power over Data Line (PoDL)による端末装置への電力供給と信頼性向上
- 最大伝送距離 1000メートル
- アナログインターフェース、バスシステムやその他の独自のフィールドシステムを代替
- イーサネットにより制御コンピューターからセンサーまで、継続的な通信が可能
- オートメーションネットワークの複雑さを軽減
シングルペアイーサネットのエコシステム
オートメーション、機械、ロボット、輸送などの現場で大規模採用するための前提条件は、デバイス、ケーブルおよびコネクタの一貫した互換性です。メーカーがセンサー、アクチュエーター、コントローラー、結線技術で構成されるSPEエコシステムを共同開発し、ユーザーがこれらのコンポーネントから適切なオートメーションソリューションを構築できるようにするには、インターフェースの標準化と統一が鍵となります。
国際標準化団体IECは、産業用および産業関連分野の適用にハーティングの提案を嵌合方式に採用しました。この嵌合面はIEC 63171-6に基づくもので、M3I3C3E3までの環境条件で使用できるように特別設計されており、SPE/T1産業方式として知られています。このようにハーティングはシングルペア産業配線の標準を打ち立てました。
SPE産業パートナーネットワーク:ユーザーにとって最初の窓口
シングルペアイーサネットは、IIoTとIndustry 4.0を可能にするインフラの土台です。急成長を遂げるIIoT市場向けの技術を前進させるため、業界の技術リーダー7社が団結しました。ハーティング、TE Connectivity、ヒロセ電機、Würth Electronics、LEONI、MURR Elektronik、SoftingがSPE産業パートナーネットワークの創設メンバーです。
パートナーネットワークは、ユーザーにとってSPEネットワークとデバイスの構築に関するあらゆる疑問を相談できる最初の窓口です。パートナーネットワークは、将来のIIoTアプリケーションの開発に明確な推奨を行い、中心的情報プラットフォームとなり、ユーザーに信頼できる技術のセキュリティを提供します。