世界初、サーキットブレーカーと組み合わせて北米の産業用制御盤のUL規格準拠が可能な角型コネクタ
on 17.11.2016 at 12:00
ハーティングの産業用コネクタが、このたび、角型コネクタとしては世界で初めて、サーキットブレーカーと組み合わせて北米のUL 508準拠の工業用制御盤の電気的接続に使用できるようになりました。
サーキットブレーカーとの組み合わせでULの試験を合格したのは、ハーティングの小型産業用コネクタHan® 3 Aハウジングに組み込まれた大電流用Han® Q 3/0インサートです.
UL 508は、米国の製品安全規格の開発とそれに準じた製品試験・認証を行う民間機関UL(Underwriters Laboratories)による工業用制御装置に関する規格で、制御装置の電気回路について規定しています。米国電気設備基準(NEC)の2005年の改定に伴い、産業用制御盤にSCCR(短絡電流定格)の値を表示することが義務となりました。SCCRとは、Short Circuit Current Ratingの略で、電気部品が周辺機器に大きな被害を与えることなしに耐えうる最大の短絡電流値を示します。
北米ではこの規格に準拠するために、制御盤の電源供給や分電などにはほとんど固定接続が使用されていました。ハーティングは、工業用制御盤の電源接続用関連規格UL 2237に準拠した着脱可能なソリューションとして、そのまま使える結線済みのケーブルアセンブリを提供する他、一昨年、角型コネクタとしては初めて、コネクタ単品でもUL 2237認証を取得しました。
UL 508はまた、安全策として、過電流が生じた場合に回路を遮断するヒューズやサーキットブレーカーの設置を義務付けています。これまで、制御盤にコネクタを使用してUL 508認証を取得するのに使用可能な過電流保護機器は、ヒューズだけでした。このたび、ハーティングは角型コネクタとしては初めて、UL 508認定制御盤に配線用遮断器の規格UL 489準拠のサーキットブレーカーと組み合わせたコネクタソリューションを提供開始しました。
これにより、盤メーカーは、一度作動すれば交換が必要になるヒューズに加えて、作動後も利用可能なサーキットブレーカーを組み合わせ、ハーティングのコネクタソリューションを提供できます。着脱可能なコネクタを使用することにより、施工、メンテナンスが容易になり、効率を向上、コストを削減します。
角型産業用コネクタの業界標準となっているHan®シリーズの小型Han® 3 A用インサートHan® Q 3/0は、コンタクト数3+接地端子を備え、40A/ 400Vに対応し、3相のモーターに適しています。サイズはわずか21mm x 21mm、Han® 3 Aフード・ハウジングと組み合わせて保護等級IP 67の防塵防水性を備えます。
Han® Q 3/0と組み合わせて、UL 508準拠の制御盤に使用できるサーキットブレーカーは以下のとおりです。
三菱電機 NF/NVシリーズ:SCCR値 14kA / 25kA
富士電機 BW / EWシリーズ :SCCR値 14kA
シーメンス 5SJシリーズ:SCCR値 14kA
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